azure Speech Serviceでテキスト化したものをAzure OpenAI自然言語処理(NLP)で解析し、Azure Logic Appsで通知を送る
1. ナレッジの整理と準備
目的
- 営業マンが必要とする情報(適切なアドバイスや回答)を明確にする。
- 会社独自のナレッジ(内部資料やFAQ)をテキスト化する。
タスク
- 営業トークスクリプト、不動産物件情報、顧客対応マニュアルを収集。
- PDFやWordファイルなどをテキストデータに変換。
- 不動産関連の一般的な知識と会社特有の知識を分類。
2. テキストデータの収集・前処理
目的
- モデルが効率よく学習・回答できるよう、データを整理する。
前処理手順
- データ形式の統一:
- テキストファイル、CSVなどの一貫性を保つ形式に変換。
- 不要な情報の削除:
- スペルミス、重複データ、無意味な記号を除去。
- 構造化データの作成:
- 以下のようにQAペアや命令データの形に変換。jsonコードをコピーする
{ "prompt": "住宅ローン控除の条件は?", "completion": "住宅ローン控除の条件は以下の通りです: 年収500万円以下、購入金額5000万円以下..." }
- 以下のようにQAペアや命令データの形に変換。jsonコードをコピーする
- トークン制限の確認:
- Azure OpenAI GPTモデルはトークン数の制限があるため、プロンプトと回答の長さを適切に制御。
3. Azure OpenAI Serviceのセットアップ
目的
AzureのGPTモデルを活用できる環境を構築する。
手順
- Azureポータルにサインイン:
- Azureアカウントを作成(未登録の場合)。
- Azure OpenAIリソースの作成:
- Azure Portalで「Azure OpenAI」を検索。
- 新しいリソースを作成し、適切なリージョンを選択。
- モデルのデプロイ:
- 使用するGPTモデル(例: GPT-3.5、GPT-4)を選択してデプロイ。
- エンドポイントとキーを取得:
- Azure Portalのリソースページから、エンドポイントURLとAPIキーを確認。
4. ナレッジベースのカスタマイズ
目的
カスタムナレッジをモデルが簡単に参照できるようにする。
手法
- Embedding(埋め込みベクトル): ナレッジをベクトル化して検索可能にする。
- テキストをベクトルに変換:
- Azure OpenAIの
text-embedding-ada-002
モデルを使用して、テキストを数値化。 - Pythonコード例:pythonコードをコピーする
import openai openai.api_key = "YOUR_API_KEY" response = openai.Embedding.create( input=["住宅ローン控除について教えて"], model="text-embedding-ada-002" ) print(response['data'][0]['embedding'])
- Azure OpenAIの
- ベクトルデータの保存:
- ベクトルをデータベース(例: Pinecone、Weaviate)またはローカルストレージに保存。
- 検索システムの構築:
- 営業マンの質問をベクトル化し、保存済みのナレッジベースと類似度検索。
5. モデルの微調整(ファインチューニング)
目的
会社独自のナレッジをモデルに統合する。
手順
- トレーニングデータの作成:
- プロンプトと回答をペアにしたJSONL形式を準備。jsonコードをコピーする
{"prompt": "住宅ローンの審査基準は?", "completion": "住宅ローンの審査基準は、年収、勤続年数、借入額が含まれます。"}
- プロンプトと回答をペアにしたJSONL形式を準備。jsonコードをコピーする
- データをアップロード:
- Azure CLIまたはPython SDKを使用してデータをアップロード。
- 微調整の実行:
- Azure OpenAI APIを使ってカスタムモデルを作成。
- 微調整後のモデルをデプロイ。
6. APIの構築と統合
目的
営業マンが利用できる形でサービスを提供する。
手順
- Webまたはアプリとの統合:
- 営業マンが使用するツールにAPIを組み込み、リアルタイムで回答を提供。
- API設計:
- RESTful APIを設計し、Azure FunctionsやFlaskなどで実装。
7. 運用後の改善と評価
目的
システムの精度とユーザー体験を継続的に向上させる。
手順
- ユーザーフィードバックの収集:
- 提供した回答が適切だったかを評価するUIを用意。
- モデルの再学習:
- 新しいデータを定期的に収集し、モデルを更新。
- 性能モニタリング:
- Azure Monitorを利用してAPIの稼働状況を監視。
補足:機密性の確保
- データの暗号化:
- ナレッジベースのデータやトラフィックはすべて暗号化。
- アクセス制御:
- APIキーの管理、Azure Role-Based Access Control (RBAC)を使用。
- コンプライアンス:
- AzureはGDPRやISO 27001など主要な規制に準拠しているため、安心して利用可能。
ネットワークの設定
ネットワークの制限とセキュリティ向上:
- Zoomアプリが利用するAPIやバックエンドサービスを、社内ネットワーク内や特定のAzureリソース(例: プライベートエンドポイント)からのみアクセス可能に制限できます。
- Zoom SDKを活用したカスタムアプリを運用する場合に特に有効で、社内環境からのアクセスを安全に管理可能。
2. Zoom SDKを使用したカスタムアプリの運用
- Zoom SDKを利用してカスタムアプリを構築し、Azure上で運用する場合、関連サービスを VNet内で閉じた環境で構築 することでセキュリティを向上可能。
- 例: Zoom API経由でデータを処理するバックエンドをAzure FunctionsやVM上で動作させる。
- これを Azure Private Endpoint で接続すると、インターネットを経由せずに安全な通信が可能。